アメリカでの子育て時代に始めた一眼レフ
学生時代から写真を撮ることが好きだった私が初めて一眼レフカメラを手にしたのは、家族でアメリカ生活をしていた時です。
「大自然の中で生活する二人の息子たちを写真に収めたい」
という気持ちが強くなり、購入した一眼レフで夢中で写真を撮り始めました。
ポージングしてくれない子供達
その当時主流な家族写真といえば伝統的なポージングスタイル。全員が素敵なポーズをとっていて、全員が完璧なカメラ目線。私もそんなスタイルに憧れてポージングを学び、我が家の息子たちに試そうとしましたが、当時3歳と2歳のエネルギーに溢れる息子たちは私の思うように動いてはくれません。それでもイメージ通りの写真を撮るために子供たちをコントロールしようとする私、それに反して、自由に走り回る息子たち。写真を撮る度に、がっかりしていた事を今でも覚えています。
子供たちを型にはめるのをやめよう
そんなモヤモヤした気持ちが何年も続いた後、ある日ふと、「子供たちを型にはめるのをやめよう」という気持ちになりました。何年も撮りためていた自由に動く息子達の写真を見ていると、母として一緒に過ごした当時の感情がよみがえってきたからです。写真の中の息子達は私が毎日みてきたそのままの表情で、若い母親だった私が育児に奮闘しながらも息子達を愛おしむ気持ちを思い出させてくれました。
ライフスタイルフォトグラフィーと日常写真との出会い
そんな家族の自然な姿を写真におさめようとしていた時に出会ったのがライフスタイルフォトグラフィーです。ライフスタイルフォトグラフィーとは、日々の情景の中での家族の自然な姿(ライフスタイル)を収める撮影スタイルのことです。愛する人たちと過ごす時間そのままの美しさや、あふれる感情や家族の自然な絆を記録に残すことができます。
また同時に日々の生活をドキュメンタリータッチで撮影する日常写真の美しさにも改めて気付く事ができました。子育て中心だった10年以上撮り続けてきた写真はまさに我が家の日常写真ですが、数年後にその写真を見た時に、あっという間に過ぎていったと思っていた時間全てが私たち家族が大切に生きてきた証なんだなと感じたのです。散らかっている部屋やご近所の景色、育児で忙しく品数少ないご飯だけれど、満面の笑みで食べる息子たち。普通がとっても良いもんだ、普通にこそキラキラが詰まっていると気付くきっかけとなりました。
今では五人の息子達の母となった私ですが、撮りためた写真を見ながら思うことは、愛しい人たちと過ごす時間は全てが宝物。皆さんのその宝物を写真に残すお手伝いができたら幸せです。
大久保さやか
大久保さやか プロフィール
沖縄県出身。九州育ち。
自身の短大、夫の海外大学院時代にアメリカに住む。
アメリカ在住時にカメラを始める。
プロカメラマンの橘田龍馬氏に師事。
活発な5人の母。
好きな季節:秋
好きな食べ物:梅干しや紫蘇味、ミント味の物、スープいろいろ
リラックスタイム:夜中に一人で観る韓流ドラマ、音楽を聴きながらのドライブ、時間を気にしないで本屋でぶらぶら
海派?山派?:海!沖縄や福岡で海近くに住んでいたので、海を見るとDNAが騒ぎます